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企業の情報漏洩対策21選! 個人情報を守り流出を防ぐ方法

情報漏洩対策
企業の情報漏洩対策21選! 個人情報を守り流出を防ぐ方法

情報漏洩をいかに防ぐかは、企業が常に取り組んでいかなければならないテーマです。情報漏洩が発生する原因やプロセスは時代と共に少しずつ変わっているため、それにマッチした的確な対策を講じなければなりません。

本記事では、企業が実施すべき情報漏洩対策21選を「人為的ミス・内部不正対策」「外部攻撃対策」に分けて解説し、併せて情報漏洩が起こってしまった場合の対処法について紹介します。

企業の情報漏洩対策では外部攻撃対策と社内向けの対策が必要

企業の情報漏洩対策というと、サイバー攻撃への備えを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実際には外部からの攻撃だけでなく、社内の人為的ミスや内部不正による情報漏洩も発生しています。

情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」においても、ランサムウェアによる攻撃や標的型攻撃といった外部攻撃に加え、内部不正が脅威として挙げられています。つまり、情報漏洩対策は「外」と「内」の両面から考える必要があるのです。

外部攻撃への対策だけを強化しても、内部不正やメールの誤送信、USBメモリの紛失などがあれば、情報漏洩は防げません。反対に、社内ルールを厳格にしても、システムの脆弱性が放置されていれば外部から社内システムに侵入され情報を盗まれる可能性があります。

そのため、企業の情報漏洩対策は、人為的ミスや内部不正を防ぐ社内向けの対策と、外部からの攻撃への対策といった2つの視点で総合的に実施することが重要です。

人為的ミスや内部不正による情報漏洩の対策

情報漏洩が起きてしまう原因は、大きく「人為的ミス」によるものと「外部攻撃」によるものの二つに分けて考えることができます。
まずは、人為的ミスによる情報漏洩について、近年よく発生しているパターンと有効な対策を確認していきましょう。
企業が行うべき情報漏洩対策として、特に有効な方法は下記の10点です。

人為的ミスや内部不正による情報漏洩への主な対策
項目 概要
1.情報の誤持ち出しを防ぐルールと管理体制を作成 重要な情報は原則として社外への持ち出しを禁止するルールを設け、やむを得ず持ち出す場合には上長の承認を得る仕組みを整備した上で、持ち出した情報の取り扱いや注意事項をマニュアル化して従業員に共有する
2.メール誤送信を防ぐチェック機能と運用ルールを作成 送信前に宛先や添付ファイルを自動的にチェックする仕組みを導入し、「送信にあたっては複数人で確認するフローを設ける」「重要情報は原則としてメールではなくビジネスチャットや専用の情報共有ツールを利用する」など、自社の業務に合った運用ルールを整備する
3.機密情報の廃棄ルールを作成 「機密情報を含む書類は必ずシュレッダーを使用する」「大量廃棄の際には専門業者に依頼して溶解処理を行う」といったルールを定め、パソコンやHDDを廃棄する際には専門業者に完全な消去を依頼する
4.機密情報の口外を防ぐ社内教育と罰則の明確化 定期的な従業員研修で情報の取り扱い方や口外によるリスクを理解してもらった上で、営業秘密を含む機密情報について退職後も含めた禁止行為を明文化し、違反時の懲戒や損害賠償などの罰則を明確にした秘密保持契約を取り交わす
5.権限の適切な管理と情報漏洩リスクの共有禁止徹底 管理者権限や重要データへのアクセスは最小限の担当者に絞った上で、IDやパスワードの共有は禁止し、アクセス権限や認証情報の不正な共有が重大なリスクであることを従業員に周知する
6.不審なメール・サイトへのアクセスの禁止 従業員が不審なメールを開封せず、添付ファイルやURLを不用意にクリックしないよう研修を行い、迷惑メールの自動振り分け機能や不正サイトをブロックするセキュリティツールを導入する
7.操作ログの記録と管理 誰が、いつ、どのような操作を行ったかをログとして残すことで、トラブル発生時の原因の特定や責任の明確化に役立つ
8.情報機器の持ち込みの制限 従業員が個人で所有するパソコンやUSBメモリからウイルス感染が発生するケースもあるため、私物端末や記録媒体の持ち込みを禁止したり、事前申請・許可制としたりする
9.退職者の情報アクセスの制限 貸与端末や記録媒体は確実に回収して業務システムのアカウントは速やかに削除し、私物端末にデータ保存を許可していた場合はその内容も確認した上で、秘密保持契約を締結する
10.ミスを報告しやすい環境の構築 相談窓口の設置や明確な報告基準の設定により、早期対応を可能にする体制を構築する

1.情報の誤持ち出しを防ぐルールと管理体制を作成

社内専用の情報をノートパソコンやUSBメモリにコピーして社外へ持ち出したことが原因で、情報漏洩が発生するケースは少なくありません。持ち出した端末やメディアが盗難・紛失によって第三者の手に渡るリスクも高く、電車の網棚への置き忘れや、飲酒後の紛失といった事例は日常的に起きています。

さらに、カフェなどで無料Wi-Fiを利用した際に、悪意のある第三者が仕掛けたなりすましアクセスポイントに接続してしまい、通信内容を盗み見られる危険もあります。加えて、公共の場で作業中のパソコン画面をのぞき見される、いわゆる「ショルダーハッキング」による情報漏洩も見逃せないリスクです。

こうした問題を防ぐためには、まず重要な情報は原則として社外への持ち出しを禁止するルールを設けることが不可欠です。やむを得ず持ち出す場合には、上長の承認を得る仕組みを整備し、無制限な持ち出しを防ぐことが求められます。

併せて、持ち出した情報の取り扱いや注意事項をマニュアル化して従業員に共有し、ルールの徹底を図ることが重要です。また、公共Wi-Fiやオープンスペースを利用する際のリスクについても教育や啓発を行い、従業員一人ひとりが正しい判断と行動を取れるようにする体制づくりが欠かせません。

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2.メール誤送信を防ぐチェック機能と運用ルールを作成

メールは業務に欠かせない手段ですが、誤送信が情報漏洩の大きな原因となるケースは後を絶ちません。宛先の設定を誤り、本来送るべきではない相手を ToやCc、Bccに含めてしまったり、意図しないファイルを添付して送信してしまったりといったミスは、日常的に発生しています。

送信後に取り消せる機能を備えたメールソフトや管理ツールも普及していますが、実際に取り消し可能な時間は数十秒程度に限られ、根本的な解決策にはなりません。

こうしたリスクを防ぐには、まず送信前に宛先や添付ファイルを自動的にチェックする仕組みを導入することが効果的です。加えて、送信にあたっては複数人で確認するフローを設ける、重要情報は原則としてメールではなくビジネスチャットや専用の情報共有ツールを利用するなど、自社の業務に合った運用ルールを整備することが欠かせません。

誤送信はヒューマンエラーである以上、技術的な仕組みと組織的なルールを組み合わせて対策を行うことが、確実な情報漏洩防止につながります。

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3.機密情報の廃棄ルールを作成

紙の書類やデジタルデータを保存した記録媒体、さらには業務用のパソコンやスマートフォンを適切に処分しなかったことが原因で、機密情報が外部に漏洩してしまうケースがあります。紙の資料を通常のゴミとして廃棄してしまったり、パソコンやHDD(ハードディスクドライブ)をデータが残ったまま処分したりすることは、第三者の手に渡るリスクを高めます。

こうした問題を防ぐためには、まず機密情報を含む書類は必ずシュレッダーを使用する、あるいは大量廃棄の際には専門業者に依頼して溶解処理を行うといったルールを明確に定めることが重要です。

デジタルデータについても、パソコンやHDDを廃棄する際には専門業者に「完全消去」を依頼し、データを確実に復元できない状態にする必要があります。その方法としては、メディアを物理的に破壊する方法や、磁気を利用した消去などが一般的です。

こうした廃棄ルールをあらかじめ整備し、従業員に徹底することで、廃棄に伴う情報漏洩リスクを効果的に防止できます。

4.機密情報の口外を防ぐ社内教育と罰則の明確化

機密情報の漏洩を防ぐためには、従業員が情報を外部へ持ち出したり、SNSに不用意に投稿したりする行為を未然に防ぐ仕組みづくりが重要です。そのための基本となるのが、社内教育とルールの明確化です。まず、定期的な研修を通じて、情報の取り扱い方や口外によるリスクを理解させ、従業員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることが欠かせません。

さらに、営業秘密を含む機密情報については、退職後も含めて守るべき範囲や禁止行為を明文化し、違反時の懲戒や損害賠償などの罰則を明確にした秘密保持契約を取り交わすことで抑止力を高められます。教育とルール整備を組み合わせることで、機密情報の口外を防ぐ実効性のある対策につながります。

5.権限の適切な管理と情報漏洩リスクの共有禁止徹底

情報漏洩を防ぐには、従業員ごとに必要な範囲に限定したアクセス権限を付与し、不要な権限を持たせないことが基本です。管理者権限や重要データへのアクセスは最小限の担当者に絞り、定期的に棚卸しを行って権限の過不足を見直すことが求められます。

また、IDやパスワードの共有は禁止し、必ず個人単位での利用を徹底することが不可欠です。さらに、アクセス権限や認証情報を不正に共有することが重大なリスクであることを従業員に周知し、教育や研修を通じて意識を高めることも重要です。こうしたルールと運用を徹底することで、内部不正やヒューマンエラーによる情報漏洩を大幅に減らすことができます。

6.不審なメール・サイトへのアクセスの禁止

情報漏洩やマルウェア感染は、不審なメールや不正サイトへのアクセスがきっかけとなるケースがあります。これを防ぐには、まず従業員が不審なメールを開封せず、添付ファイルやURLを不用意にクリックしないという意識を持つことが重要です。その上で、迷惑メールの自動振り分け機能や不正サイトをブロックするセキュリティツールを導入し、技術的にリスクを最小化する仕組みを整える必要があります。

また、IDやパスワードの共有は禁止し、必ず個人単位での利用を徹底することが不可欠です。さらに、アクセス権限や認証情報の不正な共有が重大なリスクであることを従業員に周知し、教育や研修を通じて意識を高めることも重要です。こうしたルールと運用を徹底すれば、内部不正やヒューマンエラーによる情報漏洩を減らすことができます。

7.操作ログの記録と管理

従業員のパソコン操作やシステム利用状況を記録・管理することは、情報漏洩対策や不正防止に欠かせません。誰が、いつ、どのような操作を行ったかをログとして残すことで、万一のトラブル発生時に原因を迅速に特定でき、責任の所在も明確になります。

また、従業員に「操作内容が記録されている」という意識を持ってもらえるようになれば、不正行為や不注意によるミスを未然に抑止することも可能です。さらに、蓄積したログを定期的に分析することで、勤務状況の把握や業務改善にも役立ちます。操作ログの記録と管理を仕組みとして組み込み、セキュリティと業務効率の両面から組織を守る体制を整えることが重要です。

8.情報機器の持ち込みの制限

情報漏洩を防ぐには、従業員による情報機器の持ち込みを制限するのも有効です。

従業員が個人で所有するパソコンやUSBメモリからウイルス感染が発生するケースもあるため、私物端末や記録媒体の持ち込みを禁止したり、事前申請・許可制としたりするなどのルールを設けることは重要です。持ち込み機器の管理を徹底することで、個人で利用している端末からの不用意なウイルス感染や情報漏洩を抑制できるでしょう。

9.退職者の情報アクセスの制限

退職者による社内の情報へのアクセスを制限することも、情報漏洩の防止には重要です。退職後は外部の人間になるため、退職者が社内情報にアクセスすればそれだけで情報漏洩になります。

貸与端末や記録媒体は確実に回収し、業務システムのアカウントは速やかに削除しましょう。私物端末にデータ保存を許可していた場合は、その内容の確認も必要です。加えて、退職後の機密情報の口外を防ぐため、秘密保持契約を締結することも重要な対策です。

退職時の手続きを標準化し、情報漏洩を防ぐ必要があります。

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10.ミスを報告しやすい環境の構築

情報漏洩を未然に防いだり、被害を最小化したりするためには、ミスを報告しやすい環境の構築も必要です。

どれほど注意しても、ヒューマンエラーを完全に防ぐことはできません。重要なのは、ミスが発生した際に速やかに報告できる環境を整えることです。報告が遅れるほど、被害は拡大します。

相談窓口の設置や明確な報告基準の設定により、早期対応を可能にする体制を構築しましょう。

外部攻撃による情報漏洩への対策

情報漏洩は、サイバー攻撃とも呼ばれる外部からの攻撃によっても引き起こされています。外部攻撃に備えるための対策としてはセキュリティソフトが一般的ですが、その他にもできることは多く、下記の11点の方法が有効です。

外部攻撃による情報漏洩への対策
項目 概要
1.セキュリティソフトの導入 「不正アクセスの検知・対処を行うIDS・IPSなどによる入口対策」「端末の防御を担うEDRなどによる内部対策」「Webフィルタリングによる悪質サイトへの通信遮断などの出口対策」などで多層的な防御を構築する
2.システムの脆弱性確認の定期的な実施 ソフトウェアに脆弱性が発見されるとベンダーからアナウンスがあり、脆弱性の修正プログラムが公開・配布されるため、常に注意を払う
3.OSやソフトウェアの最新の状態への更新 日常的なアップデートは積極的に実施し、一方、新機能が追加される大型アップデートは安易に適用すると既存のソフトウェアが正しく動作しなくなる可能性があるため、テスト環境で検証してから実施する
4.多要素認証の実施 ワンタイムパスワードやスマートフォンアプリ、指紋認証など複数の認証要素を組み合わせることで、本人以外のアクセスを防止する
5.重要な情報の暗号化とアクセス制限 外部攻撃があっても重要な情報の閲覧やアクセスができないように、暗号化とアクセス制限をかける
6.ログイン情報の厳格な管理 ログイン情報は簡単に推測できないものにし、定期的に変更するなどして厳格に管理する
7.ファイル共有時の安全な方法の選択 社外の人とのデータの受け渡しにファイル共有サービスなどを利用する場合は、セキュリティ対策について確認し、必要に応じてファイルの暗号化やアクセス制限機能なども活用する
8.従業員の独自ツール使用の制限 従業員が独自のツールを利用していることが発覚したら、その利用を禁止した上で利用状況を調査し、企業が安全性を確認した代替サービスを正式に導入する
9.取引先への協力の依頼 社外関係者とのデータのやりとりのルールを明確にし、アクセスや操作を制御できるツールの利用を指定し、秘密保持契約も締結する
10.テレワーク用の端末の支給 テレワークを導入している企業では、業務専用端末を支給し、VPNなどを介して安全に接続するルールを徹底する
11.定期的な外部監査の実施 第三者によるセキュリティ診断や脆弱性診断を受けることで改善点が明確になるため、定期的に診断を受ける

1.セキュリティソフトの導入

コンピューターや情報を様々な外部攻撃から守るためのソフトウェアが、セキュリティソフトです。法人向けのセキュリティソフトには、ウイルスやマルウェアを検知して駆除するウイルス対策機能や、外部ネットワークとの通信を制御するファイアウォール、迷惑メール対策、有害サイト規制などの機能が搭載されています。例えば、以下の3段階の対策を併用するような多層的な防御が必要です。

多層的な防御の例
  • 不正アクセスの検知・対処を行うIDS・IPSなどによる入口対策
  • 端末の防御を担うEDRなどによる内部対策
  • Webフィルタリングによる悪質サイトへの通信遮断などの出口対策

また、近年は情報漏洩対策に注力しているソフトが増えています。不正な通信の遮断、Webフィルタリング、特定の個人や企業を狙ったなりすましメールなどの標的型攻撃対策、不正アクセス・操作監視といった機能を持つソフトがあり、二重三重のセキュリティ強化が可能です。

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2.システムの脆弱性確認の定期的な実施

多くの外部攻撃が、ソフトウェアの脆弱性を突いて実行されます。ソフトウェアに脆弱性が発見されるとベンダーからアナウンスがあり、脆弱性の修正プログラムが公開・配布されるのが通例です。

したがって、ソフトウェアを使っている企業は常に脆弱性について注意し、修正プログラムが公開された場合には速やかに更新作業を行わなければなりません。

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3.OSやソフトウェアの最新の状態への更新

OSやソフトウェアのアップデートには、外部攻撃を受ける原因となるセキュリティ上の脆弱性を修正するプログラムが含まれているケースが多く、日常的なアップデートは積極的に実施することが重要です。一方で、新機能が追加される大型アップデートは、安易に適用すると既存のソフトウェアが正しく動作しなくなる可能性があります。

そのため、セキュリティ関連のアップデートは速やかに適用する一方で、大型アップデートについては、まず検証用の環境で動作確認を行い、問題がないことを確認してから本番環境に反映する手順を設けるのがお勧めです。このようにアップデートを適切に管理することで、外部攻撃による情報漏洩リスクを効果的に低減できるでしょう。

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4.多要素認証の実施

外部攻撃による情報漏洩を防ぐためには、多要素認証(MFA)の導入が有効です。IDとパスワードだけでは不正ログインのリスクが残るため、ワンタイムパスワードやスマートフォンアプリ、指紋認証など複数の認証要素を組み合わせることで、本人以外のアクセスを防止できます。特にクラウドサービスや重要な社内システムに対しては、すべてのユーザーにMFAを必須化する運用が推奨されます。また、定期的に認証方式や設定の見直しを行い、セキュリティ強化と利便性のバランスを保つことも重要です。こうした対策により、パスワード漏洩や不正アクセスによる情報漏洩リスクを大幅に低減できます。

多要素認証のイメージ

5.重要な情報の暗号化とアクセス制限

外部攻撃があっても重要な情報の閲覧やアクセスができないように、暗号化とアクセス制限をかけることも有効な対策です。暗号化は、暗号化用のアプリケーションを使う方法や、データベースやストレージに備わっている暗号化機能を利用すれば可能になります。

アクセス制限は、ファイルサーバーやデータベースサーバーに特定の権限を持つユーザーのみが、ID・パスワードでアクセスできるよう制御するのが一般的です。また、生体認証などの強固な認証システムを組み合わせるのも有効です。

6.ログイン情報の厳格な管理

ログイン情報(ID・パスワード)が簡単に推測できるものだと、悪意のある第三者による不正ログインを許してしまうことになりかねません。ログイン情報は簡単に推測できないものにし、定期的に変更するなどして厳格に管理する必要があります。

また、どのユーザーがいつ、どこからアクセスし、どのような操作をしたのかが確認できるよう、アクセスログを残すことも重要です。

7.ファイル共有時の安全な方法の選択

取引先やパートナー企業など、社外の人とのデータの受け渡しには、ファイル共有サービスやオンラインストレージサービスがよく利用されています。この場合も、利用しようとしているサービスのセキュリティ対策についてよく確認し、どのサービスを利用するかを慎重に検討しなくてはなりません。

サービス利用時も、以下のようなセキュリティ強度を高める使い方を心掛けましょう。

ファイル共有サービスなどを利用する際のセキュリティ対策の主な例
  • 重要な情報を共有する際はファイルの暗号化やアクセス制限機能を使う
  • 公開範囲の設定を必要最小限にする
  • サービスログイン時に2要素認証を利用する

8.従業員の独自ツール使用の制限

企業が安全性を確認していないツールの業務利用は、外部攻撃による情報漏洩の原因になります。そのため従業員が企業の許可を得ずに独自のツールを利用する状況(シャドーIT)は避けなければなりません。

従業員が独自のツールを利用していることが発覚したら、その利用を禁止した上で利用状況を調査し、自社のツールに不足している機能を把握します。従業員がシャドーITを利用しないよう、企業が安全性を確認した代替サービスを正式に導入することが重要です。

シャドーITを放置せず、統制の取れた環境を整えましょう。

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9.取引先への協力の依頼

情報漏洩は、自社だけでなく取引先から発生する場合もあるため、取引先との情報のやりとりのルールを決め、協力を求めることも重要です。データのやりとりのルールを明確にし、アクセスや操作を制御できるツールの利用を指定することが、有効対策となります。

併せて、秘密保持契約の締結も必ず行いましょう。

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10.テレワーク用の端末の支給

テレワークを導入している企業では、業務専用端末を支給し、VPNなどを介して安全に接続するルールを徹底することで、情報漏洩リスクを抑制できます。従業員の私用端末を業務利用する場合、その端末が外部からの攻撃を受けた際に情報漏洩のリスクが生じるため、端末は企業から支給するようにしましょう。

11.定期的な外部監査の実施

外部攻撃に対して十分な対策をしているつもりでも、自社だけでは気づけない弱点が出てくるケースもあるため、外部機関による監査を受けることも情報漏洩対策として有効です。第三者によるセキュリティ診断や脆弱性診断を受けることで、改善点が明確になります。

定期的に診断を受け、継続的にセキュリティ体制を見直すことが、情報漏洩リスクの低減につながります。

情報漏洩が起きてしまった際の対処法

複数のセキュリティ対策を講じていても、何らかの原因により情報漏洩インシデントが発生してしまう可能性はあります。事前に万一の場合の対処方法をマニュアル化するなどしておけば、被害を最小限にとどめることが可能です。
続いては、情報漏洩が起きてしまった場合にどのような手順で対処していけばいいのかを解説します。

情報漏洩が起きてしまった際の対処法
項目 概要
1.情報漏洩の実態把握 流出した情報の内容と件数、現時点で起きている被害状況などの問題点の把握、対応状況の確認を迅速に行う
2.二次被害の防止 実態把握をしたら、対策チームなどを設置し、状況によっては情報の隔離やサービス停止も視野に入れた二次被害の防止策を実施する
3.原因究明 二次被害防止のための緊急対処と同時に、可能な限り具体的な原因を特定する
4.関係者などへの情報公開 個人情報の漏洩では、まず本人に事実を知らせて謝罪をし、漏洩した個人情報を利用した詐欺などの二次被害に遭わないよう注意喚起するなど、関係者への通知と情報公開を行う

1.情報漏洩の実態把握

情報漏洩が発生したときの最優先事項は、状況の正確な把握と確認です。特に、流出した情報の内容と件数、現時点で起きている被害状況などの問題点の把握、対応状況の確認は、できるだけスピーディーに行わなければなりません。正確な実態把握が、二次被害の防止につながります。

2.二次被害の防止

実態把握をしたら、対策チームなどを設置して、具体的な対処・対応をしていきます。外部から情報にアクセスできる状態になっているなど、状況によっては情報の隔離やサービス停止も視野に入れた、二次被害を防止するための緊急対処が必要です。また、クレジットカード情報などが含まれていた場合は、本人に通知して利用停止などを促す措置をとらなければなりません。

3.原因究明

二次被害防止のための緊急対処と同時に、原因究明も進めます。紛失・盗難、誤送信、外部攻撃、内部不正などが想定されますが、可能な限り具体的な原因を特定する必要があります。原因を特定しなければ、当面の対処や今後の再発防止策の検討もできず、説明責任も果たせません。

4.関係者などへの情報公開

個人情報の漏洩では、まず本人に事実を知らせて謝罪をし、漏洩した個人情報を利用した詐欺などの二次被害に遭わないよう、注意喚起することも重要です。取引先による情報漏洩の場合も、自社の顧客などに影響するのであれば、関係者への通知と情報公開が必要になります。

その上で、世間への公表が必要と判断される場合は、Webサイトでの公表や報道機関へのプレスリリース発表も行うことになります。被害の種類や規模によっては、記者会見の開催も検討しましょう。

情報漏洩を防ぐために従業員教育とセキュリティソフトの導入を進めよう

情報漏洩のリスクが高まる中、最も有効な対策は何かと問われれば、「従業員のセキュリティ意識を高める教育」と「自社の実態に即したセキュリティソフトの活用」が答えになります。この2つを上手に組み合わせることが、万全な情報漏洩対策のためには必要不可欠と言えるかもしれません。

インターコムの「MaLion」シリーズは、社内情報の漏洩を未然に防ぐ機能を備え、さらに従業員に対する不正操作の警告表示などにより、全社的なセキュリティ意識の向上を図ることができます。万一、情報漏洩が発生した場合でも、ファイルアクセス監視を利用して漏洩に至った経路を確認でき、漏洩した情報や影響範囲の把握に役立ちます。IT資産管理と情報漏洩対策をお考えなら、「MaLion」シリーズの導入をご検討ください。

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