コラム

050番号はFAXで使える? メリットや050番号のデメリットを解決する方法を紹介

2002年から提供が開始された「050番号」は、コストの安さなどから多くの企業が利用しています。しかし、導入を検討しているものの、「050番号でFAXは送受信できるのか」「デメリットはないのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、050番号によるFAXの送受信とはどのようなものか、メリット・デメリットや課題の解決策などについて解説します。

050から始まるFAX番号とは

「050番号」とは、IP電話に割り振られている電話番号です。IP電話とはインターネット回線を利用して、音声を電気信号に変換して送受信する電話を指します。

FAXの送受信も可能ではありますが、FAXはアナログ信号を利用してデータを送る仕組みのため、IP電話とは方式が異なります。そのため、送受信時にエラーなどの問題が起こる場合があります(詳しくは後述)。

050番号を使うメリット

先述の通り、050番号でFAXを送受信すると問題が起こる場合があります。にもかかわらず、050番号を導入する意味はあるのかと疑問に思う方もいるでしょう。

ここでは、企業が050番号を利用するメリットを紹介します。

手軽に導入できる

050番号を利用する大きなメリットのひとつが、手軽に導入できることです。通常の固定電話を利用する場合、サービスに申し込み後、電話回線の契約や電話機本体と主装置の準備、回線工事などが必要です。

さらに、同じ回線でFAXを使う場合も、複合機やFAX機などの機器を設置する必要があります。

一方、インターネット回線を使う050番号の場合、電話回線の契約や回線工事などが不要です。FAXを送受信するために複合機を用意する必要もないため、通常の固定電話よりも簡単に導入できます。

低コストでFAXを利用できる

050番号は、一般的な固定電話に比べてコストを抑えられる点もメリットです。固定電話では、回線の使用料のほかに屋内配線や機器の使用料、通話料金などが発生します。

さらにFAXを送受信する場合は、その通信料に加えて、複合機のリース料や用紙代、インク代といったコストも必要になります。

050番号を利用する際にもサービスの使用料はかかりますが、固定電話を用いたFAXよりも送受信にかかる費用を抑えやすい傾向があります。

また、FAXの内容をPCやタブレットで確認できるため、印刷が不要です。必要なときだけ紙に出力すれば良いため、機器リースや消耗品にかかる費用の削減にもつながります。

FAXをデータで管理できる

050番号で受信したFAXはPCやタブレットで確認できるだけでなく、そのままデータとして保存可能です。

FAXがデータ化されていれば、送信元の番号や受信日時などでの検索が容易になり、紙の書類よりも効率的に管理できます。

さらに、送受信件数や時間帯ごとの処理傾向などの情報を蓄積・分析することで、FAX業務の最適化や業務改善にも活用できます。

場所に縛られない働き方ができる

従来の固定電話と複合機によるFAX送受信では、オフィスにいなければ対応できないという制約がありました。

しかし、050番号を使えば、外出先や出張先、自宅など、どこにいてもFAXの送受信が可能です。

紙への出力を前提としない運用により、オフィス外でも迅速な対応や処理が可能になり、リモートワークをはじめとした柔軟な働き方を後押しします。

050番号を使うデメリット

050番号には導入のしやすさやコスト削減などのメリットがある一方で、注意点もあります。

ここでは、企業が050番号を使うにあたり、よく挙げられるデメリットを紹介します。

企業の信用度が下がる恐れがある

050番号を企業が利用することで、信用度が低下につながるリスクがあります。手軽に導入できる050番号は、セールスや迷惑電話で使われることが多いためです。

「050番号=セールスや迷惑電話」と認識している企業や個人も多く、050で始まる電話番号やFAX番号を受信拒否にしている場合もあります

受信拒否までには至らなくても、050番号に対して警戒されることがあり、営業活動などに影響が出る可能性があります。

送受信のエラーが出ることがある

050番号だと、FAXの送受信でエラーが発生する可能性があるのもデメリットです。

先述の通り、FAXはアナログ信号を利用してデータを送信する方法であり、インターネット回線を使って圧縮した音声を届ける050番号のIP電話とは、根本的に仕組みが異なります。

IP電話でFAXを送ることはできるものの、アナログ信号を無理にデジタルデータに変換して送らなければなりません。その結果、途中でパケットロス(信号が消滅する)やジッター(信号が不規則になる)が生じ、エラーが発生するリスクがあります。

現在の番号を変える手間がかかる

すでに固定電話でFAXを利用している場合、050番号に切り替える際に、現在使用中の電話番号やFAX番号をそのまま引き継ぐことはできません。

そのため、企業のホームページ、名刺、封筒などに記載された連絡先情報を、050番号に合わせて更新しなければなりません。

加えて、取引先や顧客に対して番号変更の周知も行う必要があり、一定の手間や調整が発生します。

050番号の課題を解決する方法

企業が050番号を使うと、信頼性の低下や送受信のエラーなどの問題が発生する可能性があります。こうした諸問題をクリアするにはどうすれば良いのか、解決方法を3つ紹介します。

従来のFAX回線を用いた複合機を使う

050番号による様々な問題は、通常の固定電話を利用することで回避できます。市外局番から始まる固定電話番号は、信頼性の面でも一般的に受け入れられており、FAXの送受信も安定して行えます。

ただし、固定電話を導入する場合は、回線工事が必要になることや、通信料が割高になる可能性がある点に注意が必要です。

また、FAXの利用に複合機をリースする場合は、リース料に加えて用紙代やインク代といった運用コストも発生します。こうしたデメリットも踏まえた上で、通常の固定電話を選ぶか、050番号を活用するかを検討することが重要です。

市外局番対応のIP電話サービスへ移行する

IP電話には、050番号ではなく市外局番が使えるサービスもあります。市外局番が使えれば、IP電話のメリットを享受しつつ、企業の信頼性低下などのデメリットを回避できます。

市外局番が使えるIP電話のサービスとして、「0ABJ型IP電話」があります。0ABJ型IP電話とは、通常の固定電話のように「03」などの市外局番が割り当てられた電話サービスです。

0ABJ型は通常の固定電話でしか使えませんでしたが、技術の進歩によってひかり電話などのIP電話でも、所定の基準をクリアすれば使えるようになっています。

0ABJ型IP電話であれば、既存の固定電話の番号を引き継ぐことも、新たに電話番号を取得することも可能です。

また、050番号よりも通話品質が良く、クラウド対応のサービスであれば、場所を選ばず電話やFAXが使えます。

クラウドFAXサービスを使う

クラウドFAXの利用も、050番号によるデメリット解消に役立ちます。クラウドFAXとは、インターネット回線を利用してFAXを送受信するサービスです。

似たようなサービスにインターネットFAXがありますが、こちらはPCなどの端末に専用ソフトをインストールしてデータを送受信する必要があります。

一方、クラウドFAXは、クラウド上のサーバーにFAXデータをアップロードすると、指定のFAX番号に送信される仕組みです。受信の際は、相手がFAXを送るとその内容がPDF化され、メールや指定のフォルダに届きます。

インターネットに接続されたPCやタブレットなどがあれば利用できるため、外出先や自宅などからもFAX業務ができるのがメリットです。

安定してFAXを使うなら「まいと~く Cloud」がお勧め

クラウドFAXサービスを導入するなら、ぜひ「まいと~く Cloud」をご検討ください。「まいと~く Cloud」は、FAX送受信をメール感覚で一元管理できるサービスです。

FAXの閲覧はもちろん、振り分けや共有まですべてクラウド上で行えるため、外出先や自宅からでもオフィスと同じようにFAX業務を行えます。基幹業務システムとの連携も可能です。

無料トライアルもご用意しているため、ぜひお問い合わせください。

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まとめ

050番号はコスト削減などのメリットがある一方で、企業の信頼性に影響したり、FAXの送受信が不安定になったりする可能性のあるサービスです。

頻繁にFAX業務が発生する場合、050番号では対応しきれないケースがあります。その場合は、通常の固定電話を利用するか、クラウドFAXなどのサービスを活用する方法を検討してみましょう。

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