コラム

FAXの送り方のマナーとは? 送信の注意点と送付状の書き方も解説

FAXは、今でも多くのビジネスシーンで活用されている重要な通信手段の1つです。しかし、適切なマナーを知らずに送信すると、相手に迷惑をかけたり、重要な情報が正しく伝わらなかったりすることもあります。FAXによるトラブルを防ぐためにも、基本的なマナーを知っておくことが大切です。

今回は、FAXを送る際のマナーや注意点、送付状の書き方について解説します。ビジネス文書として失礼のないFAXを送るために、ぜひ参考にしてみてください。

【基本】FAXを送る際のマナー

FAXを利用する際は、送信ミスや相手方の業務負担を考慮しないと、トラブルの原因になるため注意が必要です。ここでは、FAXを送る際に押さえておきたい基本的なマナーについて解説します。

送付状を添付する

FAXの1枚目に送付状を添えることで、受信側が「誰から何のために送られたものか」をすぐに把握できます。特に、初めて送信する相手や、複数の部署をまたぐやり取りでは、送付状があることで誤送信や混乱を防ぐことが可能です。

送付状には、送信者の会社名、部署名、担当者名、連絡先、送信枚数などの基本情報を記載します。書き方に関する細かいルールは企業ごとに異なりますが、丁寧な送付状を添えることで、相手に対する配慮を示せます。送付状の具体的な書き方については後述するため、ぜひ参考にしてみてください。

FAX番号を確認する

誤送信を未然に防ぐためにも、FAX番号の確認は必須です。誤った番号に送信してしまうと、機密情報の漏洩につながる可能性があり、重大な問題を引き起こしかねません。

また、誤送信されてしまった企業の信頼にも関わります。送信前に指差し確認をするなど必ずFAX番号を再確認しましょう。

さらに、誤送信を防ぐために、FAXの宛先リストを最新のものに更新し、不要な番号は削除することも重要です。

細かい文字や図は送らない

FAXは基本的にモノクロで送信され、解像度もそこまで高くありません。そのため、細かい文字や図、写真などを送ると、潰れてしまい読みにくくなる可能性があります。

特に、手書きの文字が多い書類や、細かいグラフ・表が含まれる資料は、FAXで送るよりも、PDFファイルをメールで送るほうが適しています。もしFAXで送る必要がある場合は、できるだけ文字を大きくし、シンプルなレイアウトにすることを心がけましょう。

また、送信前にテスト印刷をして視認性を確認するのも1つの方法です。FAXを受け取る側の視点に立ち、読みやすい内容に整えて送ることが大切です。

インクの消費が大きい原稿は送らない

黒が多い原稿や暗い写真をFAXで送ると、受信側のインクを大量に消費してしまいます。受信者がインク代を負担するため、場合によってはクレームにつながることもあります。

特に、大量の黒塗り部分や、グレーの背景を使用したデザインの資料は、FAXには適していません。そのような資料を送る場合は、メール添付やクラウド共有を活用し、FAX以外の方法で送ることを検討しましょう。

大量のFAX送信は避ける

大量のFAXを一度に送信すると、受信側に大きな負担がかかります。FAX機が一度に処理できる枚数には限りがあり、多数の送信が続くとほかのFAX受信が妨げられてしまいます。特に業務時間内に大量送信すると、相手先の業務効率を下げてしまう可能性があるため注意が必要です。

大量の送信が必要な場合は、相手の状況を考慮し、分割して送るか事前に確認を取ると良いでしょう。

機密文書や親展の書類は送信しない

FAXはオフィスや共有スペースに設置されていることが多く、送信した文書が誰の手に渡るかがわかりません。そのため、機密情報や親展の書類をFAXで送ることは避けたほうが良いでしょう。

また、誤送信のリスクも存在します。FAX番号の入力ミスがあれば、意図しない相手に機密情報が届く可能性があり、重大な問題を引き起こす恐れがあります。

読みやすい行間や文字の大きさ・色に気を付ける

FAX送信時には、受信側が内容をしっかり読めるように配慮することが重要です。特に小さな文字や細いフォントは、FAXの解像度の関係で潰れたり、かすれてしまったりすることがあります。

また、行間が詰まりすぎていると、読みづらくなる可能性があります。適度な行間を空け、明瞭なフォントを選ぶことで、相手にストレスをかけずに済みます。

さらに、カラーの文書はFAXのモノクロ出力で判別しにくくなることがあるため、重要な部分は太字にする、アンダーラインを引くなどして強調する工夫も有効です。

ページ番号を振る

FAXは複数ページの送信が一般的ですが、ページ順が入れ替わったり、一部が届かなかったりする可能性があります。そうしたミスを防ぐために、すべてのページに「ページ番号」を振ると良いでしょう。

例えば、「1/3」「2/3」「3/3」と表記しておけば、受信者がすぐに不足ページを把握でき、再送信の手間を最小限に抑えられます。

時間帯を考慮する

FAX番号と電話番号が共通になっている企業もあり、特に早朝や深夜のFAX送信は迷惑になる可能性があります。また、業務時間中でも昼休みや終業間際などは、受信側が対応しづらい時間帯となることがあるため、できる限り避けたほうが良いでしょう。

FAXに添付する送付状の書き方

送付状は、FAXを送信する際の表紙のようなものであり、受信者に対して送信内容をわかりやすく伝える役割があります。相手先に丁寧な印象を与えるためにも、以下で紹介する送付状の書き方と文例を押さえておきましょう。

送付状に記載する必須項目

FAXの送付状には、最低限以下の項目を記載する必要があります。

タイトル(件名) 「FAX送付のご案内」など、FAXの内容を簡潔に示す
送信元 送信者の会社名、部署名、担当者名、電話番号、FAX番号などを記載する
宛先 受信者の会社名、部署名、担当者名を明記する
送付日 FAXを送信した日付を記載する
合計枚数 送信ミスを防ぐため、合計枚数を明記する
あいさつ文 受信者への簡単なあいさつを入れる
送付内容 どのような資料を送ったのか簡単に記載する

以下は、合計枚数の記載例です。

  • 「送信枚数:○枚(この用紙を含む)」
  • 「送信枚数:○枚(この用紙を除く)」

あいさつ文の例文

以下で、ビジネスで使えるあいさつ文の例をあげます。

例1

「いつもお世話になっております。
以下の書類をFAXにて送付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。」

例2

「拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
本日、以下の書類をFAXにて送付いたしました。
ご確認のうえ、ご不明な点がございましたら遠慮なくお問い合わせください。」

送付状のテンプレート

【送信日】 〇〇年〇〇月〇〇日
【件名】○○についてのご案内
【送信元】
会社名:〇〇株式会社
部署名:〇〇部
担当者名:〇〇 〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
FAX番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

【宛先】
会社名:〇〇株式会社
部署名:〇〇部
担当者名:〇〇 〇〇 様

【送信枚数】 〇枚(この用紙を含む / 含まない)

【あいさつ文】
いつもお世話になっております。
以下の書類を送付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【送付内容】
- ○○契約書
- ○○報告書

FAX送信におけるマナーに加え、以下で紹介する注意点についても押さえておきましょう。

あわせて読みたい

FAX送信を効率化するための方法

一般的なFAXを利用していると、紙やインクのコストがかかるうえ、受信した書類の管理が煩雑になる場合があります。さらに、オフィスにいないとFAXの確認や送信ができないことも難点です。

こうした問題を解決し、FAX業務を効率化するための方法として、「ペーパーレスFAX機能がついた複合機」と「クラウドFAX」の2つがあげられます。それぞれの特徴を理解し、業務の課題に合った方法を選ぶことで、業務の効率化やコスト削減が実現できるでしょう。

ここでは、FAX送信を効率化するための方法について解説します。

ペーパーレスFAX機能がついた複合機

ペーパーレスFAX機能がついた複合機は、パソコンと接続することでFAXの送受信をデジタル化できます。例えば、パソコンで作成した文書を複合機へ転送し、そのまま固定電話回線を経由してFAX送信が可能です。そのため、紙を使わずにFAXを送信でき、インク代や用紙のコストを抑えられます。

また、受信したFAXは複合機がデータとして保存し、それをパソコンに転送できます。これにより、紙の書類を探す手間が省け、必要なFAXをすぐに確認することが可能です。

クラウドFAX

クラウドFAXとは、従来のFAX機を使わず、インターネット経由でFAXの送受信ができるサービスのことです。クラウドFAXでは、送受信したFAXデータがすべてクラウド上に保存されます。紙の書類を保管するスペースが不要になり、検索や共有が容易になる点が大きなメリットです。

また、専用のFAX機が不要なため、初期投資を抑えられるだけでなく、メンテナンスの手間も削減できます。さらに、インターネット環境があればどこからでもFAXを確認・送信できるため、リモートワークにも適しています。

FAX送信を効率化するなら「まいと~く Cloud」

まいと~く Cloud」は、FAXの送受信をメール感覚で一元管理できるクラウドFAXサービスです。Webブラウザー上でFAXの確認や送受信ができ、ペーパーレス化を実現できます。

また、FAXの閲覧・振り分け・共有もクラウド上で簡単に行えるようになり、テレワークや外出先からでもオフィスと同様のFAX業務が可能です。さらに、既存の業務システムと連携すれば、FAX業務を自動化し、業務効率を大幅に向上させられます。

さらに、FAX原稿の編集機能が充実している点も魅力です。注文書や見積書にテキストや画像、ハンコなどを挿入できるため、書類作成の手間を削減できます。セキュリティ面でも、誤送信防止機能(オプション)やその他の充実したセキュリティ機能が搭載されています。

導入から運用までをサポートする運用支援サービスも用意しており、クラウドサービスの利用に慣れていない場合でも安心です。

14日間の無料トライアルでは実際の使用感をお試しいただけるため、FAXの送受信を効率化したい企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

FAXを送る際は、送付状を添えて必要な情報を明確に伝えることと、誤送信を防ぐために送信前後の確認を徹底することが大切です。適切なマナーを守ることで、スムーズなやり取りができ、相手にも好印象を与えます。

また、FAX送信の効率化やペーパーレス化を実現させたい場合は、クラウドFAXも検討してみてください。

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