ペーパーレスFAXとは? メリット・デメリットや導入する際のポイントを解説

日々大量に届くFAXの仕分けや保管に時間を取られていませんか。FAXの悩みは、ペーパーレスFAXで解決できる可能性があります。今回は、ペーパーレスFAXの特長やメリット、デメリット、導入のポイントなどを紹介します。
ペーパーレスFAXとは

ペーパーレスFAXとは、FAXの送受信をインターネット上で行うサービスの総称です。受信したFAX文書をプリンターや複合機で印刷せずに、データのまま取り込み保存します。ここでは、ペーパーレスFAXで解決できる課題や機能について紹介します。
解決できる課題
ペーパーレスFAXは、紙への出力が不要になるサービスで、インターネット環境下で利用できます。導入することで、以下の課題を解決できる可能性があります。
- 数量の多いFAX文書の仕分け・配付問題
- FAX文書のファイリングにかかる工数の問題
- 用紙代や印刷代などのコスト負担の問題
- FAX文書の保管場所の問題
- 外出先から内容を確認できない問題
- テレワークへの対応の問題
ペーパーレスFAXの機能
ペーパーレスFAXには、以下の機能が備わっています。なお、サービスによって機能が異なるため、導入の際には必要な機能が搭載されているか確認が必要です。
- 送受信機能
- 検索機能
- 仕分け機能
- 書き込み機能
- 転送機能
ペーパーレスFAXの主な種類

ペーパーレスFAXの主な種類とそれぞれの特長について紹介します。
ペーパーレスFAX機能がついた複合機
ペーパーレスFAX機能のある複合機とパソコンを接続する方法が1つです。パソコンから複合機にアクセスできるようにします。
FAX文書送信の際は、パソコンから複合機に文書が転送される仕組みです。固定電話回線を利用して、複合機から相手先にFAX文書が送信されます。受信の際は、複合機がFAX文書を送信者から受け取り、パソコンに転送します。
複合機を利用してFAX文書の送受信を行うため、従来のFAXと同様に複合機で印刷できるのが特長です。必要に応じて、データとしての保存と複合機での印刷を併用できます。
クラウドFAX
クラウドFAXは、インターネット上でFAXを送受信できるサービスです。複合機を利用したFAX機能とは異なり、FAXサーバーや電話回線の設置が必要ありません。クラウドサービス事業者が、送信者と受信者を仲介します。
送信されたFAX文書は、クラウドサービス事業者がパソコンで閲覧できる状態に変換し、受信者にメールで添付する仕組みです。複合機が不要で、インターネットに接続できるパソコンやスマートフォンなどがあれば利用できます。
ペーパーレスFAXのメリット

従来のFAXからペーパーレスFAXに変更する主なメリットを4つ取り上げます。
テレワークや外出先でもFAX業務ができる
ペーパーレスFAXにより送受信したFAX文書は、データとして保管されます。共有ファイルに保存される設定であれば、外出や出張などで会社を離れていても送受信した文書を確認できるようになります。
インターネット環境があれば外出先からも確認できるため、社内に在社する従業員に連絡して文書を送ってもらう必要がありません。テレワークでもFAX文書を確認できるようになるため、多様な働き方にも対応できる環境が構築できます。
FAX文書の仕分けや保管が効率化できる
従来のFAXでは、FAX文書が自動でデータとして保存されないため、基本的に出力された文書をファイリングして保管します。ファイリングするには、FAX文書を種類で区分し、日付などの順に整理していかなくてはなりません。
また、ファイリングしたFAX文書はキャビネットなどに保管されますが、問い合わせがあれば必要に応じて探し出す必要があります。
ペーパーレスFAXは、FAX文書を指定のフォルダーに自動で振り分けるため、ファイリングのような手間はかかりません。検索機能によりシステム上で簡単に文書を探せるため、紙媒体のように1つひとつファイルを確認する手間も省けます。
印刷コストを削減できる
ペーパーレスFAXであれば、受信したFAX文書が自動的に印刷されることがありません。FAXは、取引先発信の重要な文書だけでなく、DMなどの重要度の低い文書を受信することもあります。
ペーパーレスFAXであれば、必要な文書だけ選択して印刷できるため、無駄に印刷用紙やインク代を消費せずに済みます。紙やトナー代を節約できるため、コスト削減に効果的です。
情報漏洩や書類の紛失対策になる
ペーパーレスFAXは、紙にFAX文書が出力されないため、関係のない第三者に見られるリスクを低減することが可能です。これにより、セキュリティの強化が図れます。
また、FAX文書はデータとして自動的に保管されるため、紛失のリスクを抑えられ、信用低下などの問題を回避できます。
ペーパーレスFAXのデメリット
ペーパーレスFAXを導入することによる注意点を4つ取り上げます。
メモが書き込めない
ペーパーレスFAXを利用する場合、受信したFAX文書は基本的にPDF形式で保存されます。利用するサービスにメモ機能がない場合、受信したFAX文書に書き込みができません。
今まで紙のFAXにメモを書き込んでいた場合、代替手段を検討する必要があります。例えば、データに直接書き込むために、PDF編集ソフトを導入することが考えられます。
手書き書類の送信には手間がかかる
手書きの書類は、ペーパーレスFAXでそのまま送信できません。送信できるデータにするために、スキャンしてパソコンに取り込む必要があります。そのため、パソコンで作成した文書を送信する場合と比べて手間がかかります。
ラフ画などの手書きの書類を送信する機会が多い場合は、フローや導入するシステムを考慮する必要があるでしょう。
業務フローの見直しが必要になる
ペーパーレスFAXを導入すれば、社内でペーパーレス化が進みます。紙からデジタルに変わることで、従来の運用フローでは対応できなくなる可能性も考慮しなくてはなりません。
例えば、デジタル化によって、これまで紙で回覧していた文書のチェック作業をどのように見直すかが課題となります。ペーパーレスFAXで送受信した文書のチェックを確認できるようなシステムや仕組みづくりが必要です。
また、運用フローの大きな変化は、社内に混乱を招く可能性もあります。ペーパーレスFAXの導入から運用までがスムーズに進むように、操作や管理方法を周知させ、実際に従業員が使える状態にしておくことも重要です。
ペーパーレスFAXを導入する際のポイント
ペーパーレスFAXを導入することで、電話番号の変更など、様々な影響が考えられます。導入に失敗しないためにも、事前に業務への影響範囲を確認しておきましょう。
また、ペーパーレスFAXがコスト削減になるかどうかは、実際に利用してみるまではわかりません。用紙代やトナー代を節約できる代わりに、サービス利用料が発生するためです。サービスの料金体系を確認し、費用対効果をしっかりと把握しておきましょう。
ペーパーレスFAXを導入する際は、汎用性が高く、自社の課題解決に適したサービスを選択することも重要です。一気に導入すると混乱が生じる可能性もあるため、社内で実施できる部分から段階的に取り入れていきましょう。
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誤送信防止機能(オプション)などのセキュリティ機能や運用支援のサービスも充実しています。
また、14日間の無料トライアルを設けているため、実際の使用感をお試しいただけます。ペーパーレス化を検討している企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ペーパーレスFAXは、業務効率化やFAX文書の紛失防止などに効果が期待できます。従来のFAXの在り方に課題を抱えている場合は、ペーパーレスFAXの導入を検討してみてはいかがでしょう。