コラム

FAXサービスをAPI連携するメリットとは? 方法やお勧めサービスも紹介

FAXサービスを用いてさらなる業務効率化を目指すなら、「API連携」がお勧めです。API連携を活用すれば、基幹システムや業務アプリケーションから直接FAXを送信でき ます。また、受信したFAXデータを自動的にシステムへ取り込めるため、手動での入力作業や転記の手間を省けます。

今回は、FAXサービスをAPI連携することで得られるメリットや導入方法について解説します。

API連携とは?

API連携とは、異なるシステムやアプリケーション同士がデータや機能を共有し、連携して動作できるようにする仕組みのことです。

クラウドFAXサービスなどのFAX機能を他のシステムやアプリケーションと連携させれば、社内システムや業務アプリケーションから直接FAXを送信したり、受信したFAXデータを自動的に取り込んだりできます。

例えば、受発注システムとFAXサービスをAPI連携させることで、注文データの自動送信や、受信した発注書のPDF化・データベースへの保存などの処理をリアルタイムで行えます。

また、API連携を活用すれば、他社が提供する機能を自社のシステムに簡単に組み込めるため、高度な機能を短期間で実装できます。

なお、APIはベンダーやプラットフォームが異なっていても、共通のルールに従って通信するため、リアルタイムでスムーズにデータをやり取りできます。

FAXサービスをAPI連携するメリット

FAXサービスのAPI連携では、これまで手作業で行っていたFAX業務をシステム上で自動化でき、業務効率やセキュリティの向上、コスト削減など多くのメリットを得られます。

ここでは、FAXサービスをAPI連携することで得られる主なメリットを紹介します。

FAX業務を自動化・効率化できる

API連携により、システムから必要なタイミングで自動的にFAX送信を行えます 。そのため、従来必要だった送信作業を省けます。

例えば、基幹システムで生成された請求書や納品書を、登録済みの送信先へ自動的にFAX送信する仕組みを構築できれば、担当者が1件ごとに操作する必要がありません。業務負担の軽減に加え、ヒューマンエラーも防止できます。

また、大量のFAX送信にも適しており、システム側で並列処理・順次処理を行わせることで、深夜・早朝などの業務外時間帯の自動送信にも対応します。

API連携は受信業務でも活用可能です。受信したFAXをデジタルデータ(PDFや画像ファイル)に変換し、APIでシステムに自動連携できます。受信内容の自動仕分けや解析、データベースへの登録なども可能なため、受信FAXを手動で確認・転記する手間を削減し、処理の迅速化やミスの防止につながります。

結果として、担当者の時間を他の業務に振り向けられるため、生産性向上につながります。

FAXデータの活用が向上する

受信したFAXデータを自動でデジタル化し、ERPやCRMなどの業務システムと連携することで、情報の二重入力や転記ミスを防止できます。これにより、正確なデータを効率的に蓄積でき、業務改善に活用しやすくなります。

さらに、デジタル化されたデータは検索や分析も容易になるため、過去の取引履歴の参照や傾向分析などにも活用できます。

送信ステータスをリアルタイムで確認できる

FAXサービスのAPI連携では、送信結果やステータスをリアルタイムで取得できます。例えば「送信中」「成功」「失敗」などのステータスをシステム内で確認したり、失敗発生時に自動通知を行ったりすることが可能です。

再送処理もAPI経由で自動化できるため、担当者が送信結果を逐一監視したり、手動で再送したりする手間を削減できます。その結果、FAX送信に関するトラブル対応を迅速かつ確実に行えるようになります。

FAXサービスをシステム連携する方法

FAXサービスをシステム連携する方法はいくつかあり、自社のシステム環境や運用目的によって最適な手段を選ぶことが重要です。ここでは、FAXサービスをシステム連携する方法を4つ取り上げ、それぞれの仕組みや特長を解説します。

Web-API連携

柔軟性が高く、リアルタイムなFAX連携を実現できるのが「Web-API連携」です。基幹システムや業務アプリケーションとFAXサービスをAPIでつなぐことで、システム内からFAX送信を自動化したり、送信結果を即時に取得できたりします。

SOAPやRESTといった一般的な通信方式を利用するため、多くの開発環境に対応しており、既存システムにスムーズに組み込めるのが特長です。さらに、API連携では送信時に顧客情報や案件番号といったメタデータを付与し、後からデータベースで検索、管理することも可能です。

また、API認証(APIキー、OAuth)やHTTPS通信、IPアドレス制限、Webhook署名検証、アクセスログの自動取得といった多層的なセキュリティ対策を講じられる点も利点といえます。

金融機関や医療機関など、機密性の高い情報を扱う業種にも適しています。

CSVファイル連携

CSVファイルを活用して複数の宛先に一括送信する方法です。ExcelやCSVファイルに送信先リスト(FAX番号、件名、送信元名など)を作成し、そのファイルをシステムにアップロードすることで、数十件から数百件規模のFAXをまとめて送信できます。

特に、毎月の請求書や通知書など、定期的に同じフォーマットのFAXを大量送信する業務に適しています。API連携ほどのリアルタイム性や個別制御機能はありませんが、ファイル作成とアップロードのみで簡単に運用できる点が大きな利点です。

送受信ファイルの自動エクスポート

FAXの送受信データを定期的に取得し、外部システムや特定のフォルダへ自動保存する方法です。例えば、APIを一定間隔で呼び出して送信、受信履歴を取得し、PDF形式のFAXデータを自動的にダウンロードできます。

ダウンロードしたFAXデータは、文書管理システムや基幹システムに自動登録することで、電子的に一元管理できるようになります。

また、送信履歴をCSV形式でエクスポートしておけば、社内の記録管理や業務監査にも活用できます。

メール連携

メール連携は、FAXシステム連携の中でも特に導入が容易な方法です。FAXを送信したいデータをメールに添付して専用アドレスへ送ると、サービス側がそのメールを受信し、添付ファイルをFAXとして送信します。

利用中のメールサーバーをそのまま活用できるため、特別な開発やシステム改修が必要なく、導入スピードが早いのが特長です。

ただし、Web-APIと比べるとリアルタイム性に欠け、送信結果やエラー内容を即座に取得できないといった懸念点があります。

FAXサービスのAPI連携をするなら「まいと~く Cloud」がお勧め

FAXサービスのAPI連携を実現するなら、クラウドFAXサービス「まいと~く Cloud」がお勧めです。

まいと~く Cloud」は、FAX送受信をクラウド上で完結できるため、従来のように紙やFAX機を使う必要がありません。メールを送る感覚でFAXを送受信でき、送信履歴や受信データもブラウザー上で一元管理できます。

また、「まいと~く Cloud」は多数の企業システムとの連携実績をもち、基幹業務システムや文書管理システムとのAPI連携によって、受発注処理や帳票配信などの自動化が可能です。

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まとめ

FAXサービスをAPI連携すれば、手作業に頼っていた送受信業務を自動化し、ヒューマンエラーや情報漏洩のリスクを大幅に削減できます。Web-APIやCSV連携などの手法を活用することで、システム全体の業務効率を高め、リアルタイムな情報連携も実現できます。

設備投資や保守コストを抑えつつ、セキュリティを重視したFAX運用を目指す場合は、FAXサービスのAPI連携を検討してみてください。

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