コラム

FAXをメールに転送したい! メリットや方法を詳しく解説

従来のFAX機を使った送受信には、場所や時間に制約があり、紙やインクなどのコストもかかります。一方、これらの課題を解決し、業務効率化や印刷コストの削減を実現できるのが、FAXからメールへの転送です。

今回は、FAXをメールに転送する方法やメリットについて詳しく解説します。FAX対応の効率化やコスト削減を検討されている方は、ぜひご覧ください。

FAXをメールに転送するメリット

FAXからメールへの転送は、コストや業務効率の観点から以下の3つのメリットがあります。

パソコンやスマートフォンで確認できる

従来のFAX機では、その場にいなければ確認できませんでした。しかし、メールによるFAXの転送が可能になると、離席中でも外出先でも、パソコンやスマートフォンがあれば簡単にFAXの閲覧ができます。

FAX対応のためだけに外出先から急いて帰社したり、リモートワーク中にわざわざオフィスへ出向いたりする必要がなくなり、業務効率が大幅に向上します。

データとしてそのまま保存や送信ができる

紙媒体のFAXでは、書類の紛失や誤廃棄などのトラブルが起こりやすく、管理に手間がかかっていました。

その点、FAXをメールに転送すれば、パソコンやクラウドにFAXデータを保存できます。FAXがデータ化されることで検索しやすくなり、探す手間も省けます。

印刷コストを抑えられる

従来のFAXでは、受信した原稿をすべて印刷しなければならず、紙やインクの消費は避けられませんでした。しかし、メールで受信したFAXデータであれば、必要な書類のみを選ぶことで無駄な印刷を減らせるため、印刷コストを削減できます。

特に、大量にFAXを受信する場合、紙やインクのコストは無視できません。

複合機のメンテナンス費用やリース料金のほか、将来的には買い替え費用が発生する可能性も考慮すると、メールによるFAX受信は、長期的なコストメリットをもたらします。

FAXをメールに転送する方法1:複合機を使う

複合機には、受信したFAXを指定のメールアドレスに自動転送できる機能が搭載されている機種もあります。次に、複合機を使ってFAXをメールに転送する方法と、そのメリット、デメリットについて解説します。

複合機でFAXをメール転送するための手順

一般に、受信したFAXを複合機からメールに転送する設定は、次の手順で行います。

ステップ1|初期設定をする

操作パネルの「設定」メニューを開きます。SMTP(IPアドレスやポート番号など)を設定した上で、接続テストを実行し、作動を確認します。

ステップ2|アドレス帳に登録する

複合機のアドレス帳を開き、送信先のメールアドレスを追加します。アドレス帳への登録を誤ると誤送信される恐れがあることから、この時点で間違いがないか十分に確認しましょう。

ステップ3|メール転送の設定をする

操作パネルの「設定」メニューを開きます。宛先や転送先のメールアドレス、ファイル形式、すべての受信FAXを転送するかといった条件を設定し、転送設定を有効化します。

複合機でFAXをメール転送するメリット

既存の複合機でメール転送機能を利用できれば、機器やソフトウェアなどの導入が要らず、新たなコストが発生しません。自動振り分け機能を備えた機種もあり、有効活用すれば、大量のFAXを受信しても効率的に管理できます。

設定方法の詳細は機種によって異なるものの、難しい操作はなく、ある程度のITの知見を有している方であれば、十分に設定が可能です。

複合機でFAXをメール転送するデメリット

近年では、多くの複合機に標準搭載されているメール転送機能ですが、すべての機種に搭載されているわけではありません。利用前に自社の複合機がメール転送機能を備えているか確認しましょう。  

また、一部の機種では転送メールの件名が固定されています。この場合、大量のFAXを受信する際にメールの仕分け作業が煩雑になるだけでなく、重要な情報を見落とすリスクもあります。

そのほか、複合機でメール転送機能を利用するには、先述の設定作業が必要です。ITに精通した担当者であれば比較的容易な作業ですが、苦手な方にとっては設定が困難に感じられる場合もあります。

さらに、異なるメーカーの複合機が混在している企業では、設定作業や管理業務が煩雑になり、業務負担が増す可能性もあります。

FAXをメールに転送する方法2:FAXサービスを使う

FAXサービスを利用することで、FAXデータをメールで送受信する方法もあります。以下では、FAXサービスを利用してFAXデータをメールに転送する方法を解説します。

FAXサービスでFAXをメール転送するための手順

FAXサービスでは、インターネット回線を利用してFAXデータを送受信します。

契約後にアカウントを設定し、転送先メールアドレス、原稿の解像度やサイズ、自動振り分けなど、各サービスが提供する送受信の設定を行った上で利用を開始します。

一部のサービスでは、送信機能と受信機能が別に提供されており、用途に応じて個別の契約が必要です。詳細は各サービスで異なりますが、導入後は、以下のような流れで利用します。

FAXをメールで送信する場合

FAXサービスを利用してFAXを送信する手順は、パソコンやスマートフォンからメールやチャットにファイルを添付して送信する方法と似ています。

具体的には、Webブラウザーやメールソフト、アプリなどを利用し、インターネット回線を経由してFAXサービスのサーバーへFAXデータを送信します。その後、FAXサービスから宛先にFAXが送信される仕組みです。

FAXをメールで受信する場合

送付元から自社のFAX番号宛てに届いたFAXは、FAXサービスのサーバーに格納されます。

その後、FAXデータはPDFやTIFFなどの形式に変換され、インターネット経由で指定されたメールアドレスに届きます。受信者はメールを開き、添付されたFAXデータを確認する流れです。

FAXサービスでFAXをメール転送するメリット

FAXサービスを利用するメリットの1つは、FAX機や複合機が不要なことです。パソコンやスマートフォン、インターネット回線が整っていれば、外出先や自宅(在宅勤務)でも転送されたFAXデータを確認できます。FAX機や複合機の設置場所を確保する必要もありません。  

また、多くのFAXサービスでは、振り分け機能や検索機能が搭載されています。取引先や部署ごとに自動で受信FAXを仕分けできたり、キーワード検索で必要な情報を絞り込めたりと、FAXデータの管理を効率化できます。

そのほか、ウイルスチェックや通信の暗号化、アクセス権限設定、誤送信防止などのセキュリティ機能を高めたサービスもみられます。

FAXサービスでFAXをメール転送するデメリット

FAXサービスを利用するには料金がかかります。また、現在のFAX番号を引き続き使用できない場合があるため、注意が必要です。一部の特殊な番号を除き、FAXサービスが提供する専用のFAX番号を使用しなければなりません。ただし、電話転送サービスの契約をすれば、既存のFAX番号を継続利用することが可能です。その場合、送信元からは従来のFAX番号にFAXが送付され、その後、FAXサービス専用の受信FAX番号宛てに自動転送されます。

ただし、電話転送サービスの利用には、申し込みの手間と追加料金が発生することも考慮する必要があります。

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まとめ

FAXをメールに転送できれば、場所や時間にとらわれないFAX対応を実現できます。

複合機を使用する方法は、新たな導入コストを抑えられる点がメリットです。FAXサービスを利用する方法は、FAX機や複合機が不要で、FAXデータの管理機能やセキュリティが充実しています。

コストや利便性、管理の負担などの観点から、自社の状況に合わせた方法を選択してください。

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