コラム

FAXを一斉送信するには? 一斉送信の課題と効率良く行う方法を解説

インターネットやメールが普及した現在でも、FAXは販促活動や業務連絡などで広く利用されています。しかし、従来のFAX機を使った手作業での送信には、多くの時間と人手が必要になる上に「送信中にFAXを受信できない」「誤送信のリスクがある」といった課題があるのも事実です。

今回は、FAXの一斉送信が必要とされるシーンや、手作業による送信に潜む課題を整理した上で、効率的に一斉送信する方法について解説します。FAX業務の効率化を検討している企業は、ぜひ参考にしてみてください。

FAXの一斉送信が必要なシーン

企業活動や日常業務の中で「一度に多くの相手へ情報を届けたい」という場面は少なくありません。具体的に、FAXの一斉送信が必要なシーンとして以下の2つが挙げられます。

販促活動

新商品やセール、期間限定キャンペーンなどを店舗や取引先へ告知する際に、FAXの一斉送信が役立ちます。

紙のFAXは視覚的なインパクトがあり、受け取った瞬間に内容が把握しやすいという特長があります。

メールのように添付ファイルを開いたり、印刷したりする必要がなく、店舗のように一人1台PCがない環境でもすぐに内容を確認できます。そのため、場合によってはメールよりも視認性が高いというメリットがあります。

また、地域や顧客層ごとに送信先を絞り込み、一斉送信することで、ターゲットに合わせた効果的なアプローチが可能です。

さらに、営業担当が電話でフォローを入れることで、FAXで告知した情報をきっかけに商談や来店促進につなげられます。

業務連絡

取引先や協力会社との業務連絡においても、FAXの一斉送信は大いに役立ちます。

例えば、建設現場での作業スケジュールや注意事項を関係各所へ共有する場合、FAXを一斉送信すれば現場に直接紙の案内が届き、そのまま掲示板に貼り出して利用できます。

さらに、価格改定や新商品の案内などの情報を仕入先や営業所に迅速に伝える際も効果的です。本社から各店舗に向けて送られたFAXは、そのままスタッフ用の掲示資料として活用でき、スムーズに社内へ周知できます。

FAXの一斉送信が利用される理由

メールやチャット、クラウドサービスなどのデジタルツールが普及している現代でも、FAXが依然として利用され続けているのには理由があります。ここでは、その主な理由を解説します。

確実に届く信頼性がある

FAXは送信完了の可否を確認できるため、「送ったつもりだったが届いていなかった」というトラブルを防ぐことが可能です。

一方、メールの場合、送信者にとっては送信完了を確認できても、受信者側で迷惑メールフォルダに振り分けられたり、相手が確認しないまま埋もれてしまったりするリスクがあります。 

一方、FAXであれば受信機から自動的に紙が出力されることから、受け取った相手が目にする可能性が高いといえます。

また、重要な通知や契約に関わる情報など、見落としを防ぎたい場面でも安心して利用できます。

IT環境に影響されない

FAXの大きな強みは、インターネット環境やPCの有無に左右されない点です。高齢者が多い企業や、小規模事業所などでは、メールよりもFAXのほうが使いやすいケースがあります。

FAXなら複雑な操作を必要とせず、番号を指定して送信するだけで情報を届けられるため、ITに不慣れな相手でもスムーズに対応できます。

手作業でFAXを一斉送信する際の課題

FAXは確実性が高い一方で、手作業で一斉送信する場合にはいくつか課題があります。ここでは、企業が直面しやすい課題について解説します。

送信時間がかかる

A4用紙1枚のFAX送信には平均で約1分かかります。1回線しか利用できないケースでは、同一の内容を50件の宛先に送信するのに約50分必要であり非効率です。

さらに、相手先が話し中や受信エラーでつながらない場合にはリトライ送信されるため、想定以上に時間を取られるケースも少なくありません。

その間は複合機を専有してしまうため、他の従業員がFAXを利用できず、社内全体の業務効率を下げてしまう原因になります。

人的リソースが必要になる

手作業でFAXを送信する場合、1件ずつ宛先のFAX番号を確認し、入力して送信する作業が発生します。アドレス帳機能を利用している場合でも、宛先選択や入力内容の確認といった手間は避けられません。大量の宛先がある場合には、これらの作業だけでも多くの時間と人手を要するでしょう。

担当者は送信作業に拘束されるため、本来取り組むべき業務との兼任が難しくなり、全体の業務効率が低下してしまいます。

特に小規模事業所では、人員に余裕がなく、FAX送信に割かれる時間がそのまま他業務への遅延につながります。

加えて、複合機の前で何度も操作を繰り返すことになるため、精神的・肉体的な負担も少なくありません。

誤送信をするリスクがある

FAXの手作業送信では、1桁でも入力ミスがあるとまったく別の相手に送られてしまうリスクがあります。誤送信は、情報漏洩や取引先からのクレームに発展する恐れがあり、企業の信用問題に直結します。

特に顧客リストや価格情報などの機密性が高いデータを扱う場合、誤送信や情報漏洩などのトラブルは、人的ミスであっても決して起こしてはならないものです。しかし、手作業では入力ミスをゼロにすることは難しく、常に一定のリスクがあります。

送信中はFAX受信ができない

FAXの一斉送信を手作業で行う場合、送信に長い時間がかかることに加えて「送信中はFAXの受信ができない」という問題も発生します。

FAX機や複合機は、1回線につき送信と受信を同時に処理できないため、送信作業をしている間は外部からのFAXを受け取れなくなります。

例えば、取引先から急ぎの注文や契約書がFAXで送られてきても、送信中で受信できなければ業務に支障をきたす可能性も少なくありません。

FAXの一斉送信を効率良く行う方法

大量の宛先にFAXを送る必要がある場合、手作業での一斉送信はどうしても時間や労力がかかり、業務負担が大きくなります。そのため、効率的に運用できる方法を導入すると良いでしょう。ここでは、効率良くFAXを一斉送信する方法を紹介します。

FAX機に宛先を事前登録しておく

手軽にできる効率化の方法として、FAX機や複合機に宛先を事前登録しておくことがあげられます。

取引先や顧客の番号をまとめてグループ登録しておけば、一度の操作で複数の宛先に同じ内容を送信できます。1件ずつ番号を入力する手間を省けるため、作業時間を大幅に短縮できるのがメリットです。

特に定期的に送信する取引先が多い場合、この方法を取り入れるだけで、効率は格段に向上します。

FAXDM送信代行サービスを使う

FAXDM送信代行サービスを利用すれば、自社で複合機を操作したり、人手を割いたりする必要がなく、専門業者が大量送信 を一括で処理します。

また、専用のソフトや高性能なFAX機を導入するコストが不要となり、運用負担や設備投資を抑えながら効率化を図れる点も大きなメリットです。

一斉送信専用ツールを使う

外部企業が提供する一斉送信専用ツールを導入することで、外部の電話回線を利用してFAXを送信できるため、自社の回線を圧迫することなく、大量の送信が可能です。

また、送信状況のレポート機能や未達の確認機能などのオプションがあれば、確実に情報を届けたい企業にとって、より安心して利用できるでしょう。

PC-FAXを活用する

PC-FAXは、PCと複合機を接続し、PC上から直接FAXを送受信できるシステムです。

送信時にはPCから複合機へデータを送り、固定電話回線を通じて相手に送信されます。受信時も固定回線を経由してPCでデータを確認できるため、紙を印刷する必要はありません。

既存の複合機がPC-FAXに対応していれば、新しい設備を購入することなく、コストをかけずに導入できます。

クラウドFAXを活用する

クラウドFAXは、インターネットを通じてFAXの送受信ができるサービスです。

FAXで届いた内容はすべてクラウド上に保存され、 PCやスマートフォンから直接確認できます。そのため、受信時に紙を印刷する必要がなく、印刷枚数に応じて発生するカウンター料金もかかりません。

外出先からでも確認できるため、担当者がすぐに対応できる点もメリットです。また、自社の電話回線を占有しないため、大量送信にも適しています。

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さらに、基幹業務システムとの連携にも優れており、CSVやAPIを通じて40社以上との豊富な連携実績があります。受信したFAXデータを自動で仕分けたり、他システムと連動して業務を最適化したりすることが可能です。

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まとめ

FAXの一斉送信は、販促活動や業務連絡など、現在も多くの企業で必要とされています。しかし、手作業での送信には時間や人的リソースの負担、誤送信のリスクといった課題が存在します。効率化を図るためには、宛先登録や代行サービスの活用、さらにPC-FAXやクラウドFAXなどのツールを取り入れることが効果的です。

特にクラウドFAXは、場所を問わずFAX業務ができる利便性や、ペーパーレス化によるコスト削減が大きなメリットです。FAX業務を改善したい場合は、自社の状況や目的に合った方法を選択しましょう。

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